【天気が悪い!どうしよう!?】

いつもは「行ってみた」を書いているのですが、現在桜撮影の真っ最中でまとまった「行ってみた」記事がかけないので、今日はちょっとした撮影tipsのようなものをご紹介したい。

今年の桜撮影、皆さん苦労されているんじゃないだろうか。
特に関西は雨と風が酷くて、満開の期間にスカッと晴れた日というのは数えるほどもない。風景写真に関してたくさんのことが書かれていて、基本的にそれは「好天」を条件としている場合が多いけれど、きれいな青空の下でいつも写真が撮れるわけではない。
曇りや雨の日に運悪く撮影が当たってしまいそうな時に、それをむしろ利用してしまおうというのが今回の原稿の目的だ。

 

1.そもそも青くなくてもいいんじゃないだろうか

個人的な見解なのだが、桜や梅のようなピンク色のきれいな被写体と青空は、実は組み合わせが難しいとずっと思っている。これは撮影を始めた頃から思っていたことで、なぜなのかずっと気になっていたのだけれど、先日友人が的を射た見解を示してくれた。

それは「青空の下ではスマホでもいい写真が撮れるから」というのに尽きる。そしてみんなそういう写真を撮る。そういう写真が世の中に山のように出ている。結果見飽きてしまい、ストックイメージと化してしまうというわけだ。

青空だと綺麗だし、あまりややこしいことを考えなくても綺麗な写真が撮れる。だからこそ、梅や桜に対して順光の青空で、「作品」と呼べるような写真が撮れるかというと、私はあまり自信がない。なので、梅や桜の時はあえて曇り空の時を狙ったりする。そのほうが印象的な写真が撮れたりするからだ。
場合によっては青空を、逆光にしてわざわざ消す時さえあるほどだ。

下の写真は岐阜県各務原市の有名な桜並木「百十郎桜」を撮影したものだ。
曇ってもやっている朝の空の下に、桜のピンクだけが映えている印象的な一枚になった。

 

2.足りないなら倍にすればいい

それでもやっぱり「青空が無いのは残念だ!」というあなたに、次の方策を。足りないなら、素敵な要素を倍にしてしまえばいい。

リフレクションポイントを探そう。
リフレクションは好天と悪天候を問わず風景写真の最も人気のカテゴリーの一つだが、その良い点は、構図の自由度が増える点にある。

リフレクションによって上下が線的に分割されるために、それ自体が意味ある構図として機能する。逆に言えば、それ以外のところで多少無茶な構図となっていても、きれいな反射が大きな「構図的意味」を作るので、無茶があまり目立たない。
だから大胆に空を切って、美味しい部分だけをクローズアップしたリフレクション写真などで、天候にあまり大きな影響を受けない写真を作ることができる。

下の写真は雨&風の日、ライトアップも終わって人もまばらな、でも「満開」で「リフレクション」。こんな美味しいポイントなら、天気なんて関係なくなってしまう

 

3.悪天候でしか撮れないというイメージを探す

悪天候の際、時に空を覆う雲は、好天の時には決して望めないようなドラマティックな空になるときがある。もしそんな空が望めそうな状態なら、それを利用しない手はない。

下の写真はそういう荒れた空の状態をわざわざ狙って撮りに行った写真。
直前まで大雨の後、雨がやんで、空を覆う雲はまるで天空の城の回りの龍の巣のようなイメージ。こういうショットは荒れた日にしか撮れない。2で紹介したリフレクションまで加わって、普通とはちょっと違う写真に仕上がった。

 

4.高さを利用する

我々の目線から見て天候が悪くても、その上は晴れていたり、上から見ると美しい光景が広がっているというのは、高い場所に行った時に初めて気がつく。

例えば山の上、例えばビルの上、例えばヘリコプターから。高い場所へ行くことで、見え方も条件もすべて変わる。吉野山の展望台から撮影する朝もやの中の桜イメージは、まさに「悪天候時に上から見たときの桜の絶景」の最高のイメージだろう。

なかなかそういう時に絶景ポイントに行くのは勇気が必要だが、せっかくの悪天候を最大限に利用出来るチャンスも探していきたいところ。

Photo by Yoshiki Fujiwara

今回の話は、桜の季節にまつわる話として紹介したけれど、実際には「悪天候時」に私がよく考えていることだ。最初の「青空」セクション以外は、わりと色々なタイミングで自分自身にも撮影のオプションを与えてくれるアイデアなので、ぜひ皆さんも悪天候にもめげずに色々な撮影に向かってほしいと思う。