かつてインカ帝国として繁栄し、「世界のへそ」とも言われたペルー。
南米に位置し、長大なアンデス山脈とマチュ・ピチュ遺跡でも知られるこの国は、紀元前に起こったナスカ文明を甫、いくつもの文明が栄えては滅び、インカ帝国最盛期には2000万人近くもの人口を持つ大帝国でした。
インカの都クスコなど、インカ時代の美しい石積みとスペイン植民地時代の色鮮やかな家などが入り混じる国の風景はとても興味深いものです。
長い歴史と自然との共生を感じるペルーについてご紹介します。

Cusco(クスコ)

アンデス山脈中の標高3,400mにある、インカ帝国の古都。
「クスコ」はケチュア語で「へそ」を意味し、まさに文化の中心として古代より栄えていました。
インカ帝国の名残があちこちにに残る世界遺産の街です。

アルマス広場


photo by Tomohiro Ishikiriyama

クスコの観光と文化の中心として多くの観光客と住民が集まる憩いの場。
この広場に面したクスコの街のシンボルともいえる大聖堂、カテドラルはスペイン統治時代に約100年もの年月も費やして建てられたルネサンス様式のカトリック教会です。
指導内にある祭壇は300tもの銀を使って作られています。
また、パンがネズミに、ユダが征服者ピサロに置き換わって描かれたペルー版「最後の晩餐」ともいえる宗教画も有名です。

また、広場にあるサントドミンゴ教会は、16世紀初め頃の大航海時代にスペイン人によりインカ帝国時代の太陽の神殿の上に建てられた教会です。
いわゆるスペイン植民地時代、初めてインカ帝国を目にしたスペイン人たちは精巧な石積みの宮殿や神殿、国じゅうに整備された道路の美しさに強く感銘を受けたといわれています。
インカの都クスコには、カトリック教会が建てられるようになり、アンデスの神殿跡や石積みと共に本日まで伝わっています。


photo by @TATSURO

Urubamba Province(マチュピチュ)


photo by Yoshiki Fujiwara

標高2400mのペルーのシンボル的世界遺産。
山裾からはその存在も観ることができないため「空中都市」とも呼ばれています。
太陽神を信じるインカ帝国では太陽に近い場が神聖であると考えられ、これほどの標高に都市が作られたといわれていますが、今もその理由は明らかではありません。
遺跡の中には「太陽の神殿(The Temple of the Sun)」など、窓がから咲きこむ太陽の光で冬至や夏至、時間を計っていたと思われるものも残っており、古代の人々の知恵に驚くことでしょう。
ダイナミックなマチュピチュ羽石を見下ろせるお勧め絶景スポット、ワイナピチュもぜひ訪れてみてください。
事前予約性ですがマチュピチュからのハイキングコースがあります。
マチュピチュ遺跡は標高が高いため、寒暖差が激しく朝晩は夏でも10℃以下になることもありますので防寒具を持参しましょう。
12月~3月は雨期のため晴天と空中都市を見るにはそれ以外の時期をお勧めします。
お手洗いは入り口外にしかありませんので、登山前に行くとよいでしょう。

Salinas de Maras(マラス塩田)


photo by Matthew Garrison

クスコ近郊、マラスという町にあるお勧めスポット。
棚田式に作られたおよそ4,000枚もの塩田は、何とインカ帝国以前から存在します。
山に囲まれた谷間の一角にある真っ白な空間はとても神秘的です。
乾季になると塩田が純白に変わり、いっそう美しくなります。
また、ここで作られた塩はお土産として購入も可能です。
マラスの天然塩は、優しい優実とまろやかさが評判です。

Uros Islands(ウロス島)植物でできた島


photo by Michiko Sellmeijer-Fujita

チチカカ湖のPunoという場所には、植物の葦(よし)によって作られた島に生活する人々がいます。
チチカカ湖に浮かぶウロス島と呼ばれるこの島は、島の地盤だけでなく、家や船全てがトトラ葦という植物でできています。
葦を束にしたものをブロック状にして何層にも重ねていくことで島の土台を作っています。
この島はスペインの侵略によりインカ帝国が滅びた際、チチカカ湖の湖畔に住んでいた先住民ウロス族はその場所を追放されたため、新しい居住地として作り出したものです。
このような島はチチカカ湖に45以上もあり、現在も2000人ほどの人々が生活しています。
おとぎ話の「三匹の子豚」には藁でできた家が出てきますが、この子豚達もまさか葦で作った島があるとは思いもしないでしょう。

まとめ

その他、紀元前200年前から紀元後800年のナスカ文化の時代に描かれたという世界遺産、ナスカの地上絵など、ペルーにはまだ謎に包まれた古代の遺跡が多く残されています。
古代の人間の知恵とたくましさ、それを継承しながら新しく変わっていく情熱を感じることができる国です。