ここ何年かでしょうか、「スーパームーン」「ブルームーン」という言葉が注目を集めるようになっています。

これらは月のある状態のことですが、だいたいはどちらも毎年見られるもので実はさほど珍しい現象ではありません。

ただ、これらの月をキレイに見られるか、撮れるかどうかは、月の状況の他に天気との兼ね合いがありますので、狙ってこれらの月の写真をモノにするのは意外と難しかったりはします。

今回は2018年のスーパームーン、ブルームーンのスケジュールとそれにまつわる事項をまとめていきます。

加えて普通の月の撮り方も簡単にまとめてみます。

2018年のスーパームーン

実は2017年中にはスーパームーンがありませんでした。(考え方により変わります)

その分なのかどうかは分かりませんが、実は年明けすぐに2018年のスーパームーンがあります。1月2日の月が2018年のスーパームーンです。

このとき、地球と月の距離は約35万7千km。

これに対し2018年の地球から最も遠い満月は7月28日で、このときの月と地球の距離は約40万6千km。約5万kmも距離が変わるんですね。

見た目の大きさは33分30秒角と29分25秒角で、1割以上見た目の大きさが違う訳です。

こちらは2015年9月27日のスーパームーンです。

2018年のブルームーン

ブルームーンという呼び方にはいくつかの意味がありますが、1月のうちの2回目の満月という意味のブルームーンは2018年には2回あります。

1回目は1月。31日の満月が1月2回目の満月でブルームーンです。

そしてブルームーンと呼ばれる状況の月ですが、1月31日は皆既月食の日でもあります。ブルームーンなのに真っ赤な赤銅色の月が見られる、ちょっと面白い日になります。

2回目は3月31日の満月です。

スーパームーンとは?

もうあちこちで言われ尽くしているかもしれませんが、スーパームーンとは、月と地球の距離がもっとも近づいたあたりで満月または新月になる状態のことを言います。

新月は月の影側が地球を向いていますので見ることはほとんど不可能です。

このため一般的に話題に上るスーパームーンは満月の方だけですね。

月が地球の周りを回る軌道は真円ではなく結構歪んだ楕円形になっています。また月が軌道上のどの位置で満月になるかは決まっていなくて、それぞれの満月ごとに微妙に地球との距離が変化してそれによって見かけの大きさも変わっていきます。

 

スーパームーンの時には、月が最も遠い場所にある時よりも最大で直径が14%も大きくなり、明るさは30%も明るくなるのだそうです。が、肉眼で見る限りはどちらも気づくことはないでしょう。横に並べて比較できる訳ではないですからね。

ただ、写真に撮って比較してみるとびっくりするぐらいに月のサイズが異なります

2018年であれば1月2日の満月と7月28日の満月の両方を撮影して、重ねて合成してみると面白いことになると思いますよ。

ブルームーンとは?

今あちこちで話題に上るブルームーンは、1月のうちに2回満月がある時の2回目の満月のことを言うことが多いようです。

ただこれ、元はアメリカのある有名な天文雑誌の編集部の勘違い記事から来たもの、という説が有力になっています。

本当の大本のブルームーンは、春分、夏至、秋分、冬至の4つを境としたそれぞれの時期の中に「4回満月があるうちの3回目の満月」のことを言っていたようです。

また、もう一つの意味としては見た目が本当に「青い月」のことを言います。

こちらは大気中のチリなどの条件によって月の色が本当に変わる現象です。

が、発生するのは極めてまれな現象で、ネットでブルームーンの画像検索を行なって見つかる青い月の画像はほとんど全てが「人工的に着色」したものです。

ご注意を。

ちなみにこちらの本当に色が青いブルームーンは、ピナツボ火山の大噴火後に観察されたことがある、とのことです。

普通の月の撮り方

肉眼で見ると月はごく普通に「ウサギさん」の模様まで含めて確認することが出来ますが、何気なく写真を撮ってみると意外とうまく写りません。

この原因の一つは、月がとても小さいこと。

スーパームーンの説明の所でも書きましたが、月の見かけの大きさは角度にしてわずかに1度の半分、約30分角しかありません。

カメラ用の標準レンズだと画角は対角線でだいたい45度。月の見た目の角度はそのわずか1/90しかないのです。月の実際の大きさは目で見た印象よりもずっと小さいため、なかなかしっかりとした写真写りになりません。

また、しっかり日が落ちてから月の写真を狙うと背景は夜空の真っ黒なものになります。

月自体はとても明るいのですが、背景との明るさの違いが大きすぎる上に背景は真っ黒なため、カメラの自動露出に明るさ調節を任せると月が真っ白に飛んでしまった写り方になりがちです。

このため月自体に露出を合わせた写真を撮る場合には、露出モードをマニュアルに切り替えて手動でシャッタースピードと絞りを設定する方が簡単です。

月の明るさの考え方は実はとても簡単です。

月と地球は太陽からの距離が同じですので、地面に降り注ぐ太陽の光の強さも同じ。つまり地面の明るさは地球も月もほぼ一緒になります。

満月であれば真夏の昼間の地面の明るさ、三日月ならば夕方の地面の明るさと考えると、だいたい露出が合います。

だいたいの目安としては、ISO100で絞りF8、シャッタスピード1/125~1/250秒程度を基準にすると良いでしょう。デジタルカメラならばそこから撮影後のポストビューでヒストグラムを確認するなどして微調整を行なうと良いでしょう。

ISO100でも満月ならばある程度のシャッタースピードが確保できますから、望遠レンズを使った撮影でも手持ちで月を狙うことが可能です。

今の高画素なデジタルカメラならば、レンズは換算200mm程度から月の模様がよく分かるようになります。また、半月や三日月の時ならクレーターの存在が見えるようになります。

より焦点距離が長いレンズならもっと迫力のある月が狙えます。ただ、そうなるとしっかりした三脚が欲しくなりますね。

それと、月が写る大きさも実はかなり正確に事前に予測できます。

月はイメージセンサー上に、レンズのmmで表した焦点距離の1/100mmの大きさで像を結ぶようになっています。実焦点距離で500mmのレンズを使うと、イメージセンサー上には月の像が5mmで映る、ということです。

APS-Cサイズセンサー搭載機で500mmのレンズを使って撮影すると、画面の上下の1/3ぐらいの大きさで月を写し取ることが出来ます。

上の写真は月の出直後のものですが朝日や夕日と同じように、地平線近くの月は赤っぽい色になっています。

これぐらいの焦点距離になると、条件さえ良ければかなり細かな月の地形まで写し取ることが可能です。

満月に近い月だと真正面から光が当たる形になって月の表面のでこぼこは写りにくくなります。その代わり一部の出来た年代が比較的新しいクレーターから伸びる白い筋(光条)が良く写ります

また、半月では明暗の境目でクレーターなどの地形のでこぼこが非常に良く写ります。

これらの画像はAPS-Cサイズセンサー搭載の一眼レフに実焦点距離500mmのレンズを組み合わせて撮影を行ない、中央部をトリミングしたものです。

手元の機種ではカメラのノイズの出方の癖から、白飛びしない範囲で露出オーバーで撮影してRAWデータからの現像時に明るさとコントラストを合わせています。